オイラー予想の反例
初めまして、resignaterと申します。
どうぞよしなに。
さて、グレブナー基底大好きbot(@groebner_basis)さんが好きな反例を募集していたので、挙げます。
オイラー予想の反例です。オイラー予想というのはフェルマーの最終定理の拡張で、nを3以上の整数として、n-1個の正の整数のn乗の和で、ある整数のn乗と等しくなるものは存在しないとするもので、例えばを満たす正の整数w、x、y、zとか、を満たす正の整数v、w、x、y、zは存在しないとするものです。この定義は思考力を鍛える数学さん(オイラー予想の反例|思考力を鍛える数学)によるものです。別の場所(Euler's Sum of Powers Conjecture -- from Wolfram MathWorld)では「nを3以上の整数とするとき、ある正の整数のn乗を別の複数の正の整数のn乗の和で表すには、n個以上の正の整数が要る」と表現されてたりしますが、どのみち反証されているので関係ないといえば関係ない。
この反例について、144を求めさせる問題が1991年の日本数学オリンピックの予選で出されたらしいですね。
また、この反例を1966年に見つけたのがL.J.ランダーとT.R.パーキンという人で、その論文(http://www.ams.org/journals/bull/1966-72-06/S0002-9904-1966-11654-3/S0002-9904-1966-11654-3.pdf)がたった2文ということでたまにネットで話題になるようです。
もう少し続けます。
下って1986年にノーム・エルキーズによって発見されたn=4の時の反例、も圧が強くて好きです。
ここまでくるとを満たす正の整数とが存在するときの条件とか気になりますよね。
もうちょっと拡張して、を満たす正の整数が存在するときの正の整数(k,m,n)が満たす条件とかいろいろ調べられてて、例えばランダー・パーキン・セルフリッジ予想 - Wikipediaなんかがあります。